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作品群を手掛けた計良宏文氏は、資生堂に所属するトップヘアメイクアーティストで、
雑誌やキャンペーンビジュアルなどのヘアメイクを手がけ、
パリコレクションを含む名高いファッションショーのヘアチーフも担当。
皆さまも、資生堂のCMなどで図らずも数々見かけていることと思います。
展示会タイトルの「May I Start?」とは、
計良氏が日ごろファッションショーのバックステージでヘアメイクを施す前のモデルにかける言葉だそうですが、
<今まさにスタートさせた新たな挑戦の数々を目撃してほしい>という計良氏から鑑賞者への呼びかけでもあるそうです。
そんな作品を次に次にと観進めていくうちに、僕の中にも新たな衝動"start"が掻き立てられました。
「May I Start? 計良宏文の越境するヘアメイク」では、
MIKIO SAKABEのデザイナー・坂部三樹郎とタッグを組んだ新作映像インスタレーションの初披露のほか、
これまでに手掛けたファッションショーなどのヘアメイクや、多彩なコラボレーション作品が紹介されていました。
ちなみに公立美術館においてヘアメイクアップアーティストによる展覧会が開かれるのは、日本初。
とても貴重な展覧会なんですね。
展覧会のメインとなるのが、坂部三樹郎氏とのコラボレーションによる新作映像インスタレーション《FACE》。
計良氏がヘアメイクを、坂部氏が衣裳のスタイリングを担当し、「ひとりの女性の顔が、ヘアメイクの力で多彩な女性像に変化するさま」を約40台のディスプレイで表現した作品となっています。
計良氏が手掛けるヘアメイクは、パリコレクションや東京コレクションなどのファッションショーをはじめシーズンルック・カタログなど多岐にわたり、
今展示会では計良氏が携わった国内外のブランドとのプロジェクトからウィッグやヘッドピースを、制作時の資料類を交えて紹介していました。
その他にも、華道家・写真家である勅使河原城一氏と「花」をテーマにした共同作品に取り組んだり、
文楽人形のかしら(頭部)を制作し、人形遣い・勘緑の公演に提供したりと、
クリエイターとの協働を通じて、ヘアメイクの概念を刷新する活動を行っている計良氏。
今会場では、勅使河原城一氏との作品《Flowers》などを観賞することができます。
僕が一番好きだった作品はこちら
光学フィルムを使ったヘッドピースを制作し、
見る角度によって反射光の色が変化する偏光パールを用いたメイクを提案したものです。
普段のサロンワークとは違った観点からヘアの多様的な在り方を感じさせていただいた
貴重な時間を過ごすことが出来ました。
【詳細】
展覧会「May I Start? 計良宏文の越境するヘアメイク」
会場:埼玉県立近代美術館(埼玉県さいたま市浦和区常盤9-30-1)
会期:2019年7月6日(土)~9月1日(日)
開館時間:10:00~17:30(展示室への入室は17:00まで)
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